「十二颯」という名は、西新宿にかつて存在した地名「十二社」(じゅうにそう)から生まれた。フロアのほぼ中央に位置する、遠い時代に紡ぎ上げられた古布をパッチワークのように組み合わせた布地で覆われた壁面は、その目が覚めるような藍色の鮮やかさをもって、古くからの伝統に新しい息吹を与えるというフロアの哲学を体現している。
【公式サイト】
【住所】
西新宿6-6-2 ヒルトン東京 2F
西新宿6-6-2
【電話番号】
0333445111
【定休日】
なし
【オープン日】
2014/10/31
【シェフ】
鉄板焼料理長は松崎源次氏、寿司シェフは斉藤淳氏。
【営業時間】
11:30~15:00
17:30~22:00
17:30~22:00
【座席数】
141席
【利用時間】
ランチ
【訪問日】
2014秋
【サービス料】
10%
【店内】
会席料理のテーブル席に加え、白と黒の対比が斬新な寿司カウンターと大小3つの鉄板焼きカウンター。さらに変化に富んだ意匠が施された、個性豊かな8部屋の個室とセミプライベートルームが設けられている。
【ドリンク】
■一の蔵 すす音 発泡清酒(宮城) 300ml 2100
■なかひら農場おろしりんごジュース 950
【料理】
■先付
□胡麻豆腐 水辛子 銀餡
クルミとクコの実を載せた胡麻豆腐が味がしっかりしていながらも、胃腸を労わる滋味があり、先付けに相応しい。辛子風味のあんが食欲を刺激する。■小鉢
□〆魚酢味噌掛け 蓮芋
味をキリっと〆て、酢味噌でバランスを整えている。旬の蓮芋を添えて、シャキシャキ感を楽しめる。■吸物
□鱧吸・火取り鱧、若布、焼鮑茸、酢立
鱧の吸物。火取りしたハモは、そのフレッシュさを失わず、繊細なまま香りを高めている。アワビタケで幾分かの起伏を付けて、酢立を合わせて。■刺身
□三点盛(鮪、白身、勘八) 妻、山葵
タイ、マグロ、サーモンの三点盛り。厚みがあるポーション。赤紫蘇を加えて。■焼物
□寒鰤照焼 花蓮根 染おろし 辛煮
脂がのりにのった寒ブリを照り焼きにし、深くて確かな主張にしている。染おろしと合わせるとちょうどよいが、そのままでも。豆の甘煮も印象に残る。■煮物
□小鍋仕立 鮑吉野煮 蜆汁仕立 柚子 天蕪 法蓮草
吉野煮のとろみが、細切りしたアワビによく絡む。シジミの素直な滋味が全体を流れている。カブが甘くておいしくて、アワビを凌駕しそうなほど。■中皿
□海老芋オランダ揚 巻海老旨煮 黄青パプリカ
海老芋とマキエビをかけた一品。海老芋のこってりとした旨味、大きな車海老の繊細な旨味の食べ比べ。■飯
□炊き込みご飯 赤出汁 お新香
鶏肉、キノコ類を加えた炊き込みご飯。しっとりとして、見た目よりも艶やかな味。赤出汁と合わせて、相乗効果で強いお食事になっている。■水菓子
□林檎の甲州煮 抹茶プリン
リンゴを甲州煮して、ブドウに似せて。抑揚溢れるリンゴに、終始落ち着いた抹茶プリンがよいコントラスト。■鮑の炎焼き
上に穴を空け、火が出るようにした特注のタジン鍋を使っている。ユズのピールとジュースを加えた柚子バターと合わせて。アワビがとてもモダンに感じられる、渾身の一品。■黒毛和牛サーロイン肉
北海道のA4肉を使って、脂はたっぷりと。醤油は4種類。寺岡家の牡蠣だし醤油、寺岡家の国産有機丸大豆醤油、寺岡家の有機さしみ醤油、寺岡家の減塩醤油。国産有機丸大豆醤油は、全て自家製で杉桶で3年熟成させている。これらに同店自家製の白ポン酢も合わせて。ディナーでは生の山葵を下ろす。
塩は4種類。イカスミを加えた沖縄のナチュラル塩、沖縄の雪塩、長崎県のセルドフレーク、長崎県の藻塩。
■焼野菜
長野県のバイリングに安納芋、アスパラガス。バイリングはアワビダケのことで、白霊茸とも呼ばれる。■寿司
中トロ、マイワシ、クロムツ、カツオ、ウニの食べ比べ。新生姜のガリを添えて。シャリは基本的に赤酢。マグロは大間産。中トロは身が締まっていながらも、心地よい脂が広がる。マイワシは丁寧に〆て心地よい酸味に。クロムツは柔らかく、赤酢とよく合う。カツオは藁で燻って玄人好みの味に。青森県産の赤ウニと北海道産のバフンウニの食べ比べ。前者には白飯を合わせて、後者には赤酢のシャリを合わせている。
【テーブルウェア】
グラスはリーデル。