|
明治通りを少し横に入った所にある中華料理店のランチバイキング。近くには日清食品のビルが建っているので目印となるだろう。ビルの地下1階にも同店がテナントとして入っている。だが、食べ放題を行っているのは1階のみだ。 種類は全部で30種。中華料理のランチバイキングでは多い方だ。値段も考慮すれば、最も多い部類に位置する。ただ、料理類が中心であり、点心やデザートはあまり多くはない。 味について。チャーハンは卵が軽く香る。パラパラとした食感がよい。蒸し鶏はさっぱりとしている。味付け蒸し鶏の方は少し甘味が感じられた。小籠包は底に少し焦げめがつく程度の焼き加減だ。油分もあってジューシーである。味付け玉子は殻付きであった。だが、その色の濃さに比べ、味はそれほど染みていない。花巻は上品な香りが漂う。海老蒸し餃子は海老が割としっかりと入れられていた。プリプリとした食感を楽しむことができる。春巻は春雨とニンジンが入れられていた。皮はパリパリとはせず、柔らかい。杏仁豆腐は小さめにカットされていた。甘味とともに風味が鼻孔を伝う。 料理はどれも手作りであり、温かさが感じられた。具材感があるのもよい。ただ、料理によってはやや大味な印象も受けた。 店内はレトロなムードが漂っていた。一昔前の百貨店の食堂といった風情である。テーブルは大きくてしっかりとしていた。丸テーブルも用意されている。食べるということだけに関して言えば、何も問題はない。ただ、ムードという観点から言えば、それほど居心地はよくないだろう。 客はスーツ姿の中高年の男性が多かった。新宿ではあるのだが、ここはビジネス街ではない。この店がある場所は歌舞伎町なのだ。だが、昼間ということで、客の中で、歌舞伎町でサービス業に従事しているような人物は見当たらなかった。また、客の中には非食べ放題の通常ランチをオーダーしている人も見受けられた。 補充はよい方である。常に料理のボリュームに気を配っていたようだ。料金は前金制である。 皿の片付けについてだが、皿交換は不可であった。これはいけない。と言うのも、中華料理は油っこい傾向があり、その上、この店は種類数が多いからだ。点心類ならいざ知らず、メニューには煮込み料理や汁を伴う炒め物が多かった。これでは、せっかく個性のある手作り料理を用意していても、それを十分に堪能することができない。と言うのも、料理たちが皿の上で互いに汚し合い、味がよく分からなくなってしまうからだ。これは非常に勿体無いことである。内容がよいからこそ、皿交換ができないのは間違いだと述べておこう。 この店は歌舞伎町の外れにあり、店構えや店内も古臭い。穴場店的であるし、ミステリアスな印象すら受ける。しかし、その怪しげなムードや安い値段とは裏腹に、料理の内容は充実している。どれも手作り感があり、個性がある。種類数も多い。非常にコストパフォーマンスの高い食べ放題店なのである。 ただ、やはり皿交換は可能にしてもらいたい。何も、大皿でなくとも構わないのだ。中程度の皿でよい。自由に使える皿を用意してもらいたいのだ。皿交換を可能にすることによって、より料理をおいしく食べることができるはずである。 そして、繰り返し述べよう。料理の内容がよいからこそ、これだけ皿交換にこだわっているのだと。
|